学習コラム

上場企業だからこそできる経理業務とは?

2022/05/09
この記事の目次

はじめに

こんにちは。

上場企業経理部長の経理部IS(Twitterアカウント)です。

 

今回は、「上場企業だからこそできる経理業務」をテーマにコラムを執筆しました。

経理の仕事をやってみたいと思ったとき、

・上場企業がやらなければならない経理業務はどのようなものだろう?

・上場企業の経理業務、非上場企業と違うところは何だろう?

という疑問を持ったことはないでしょうか。

また、なんとなく上場企業での経理業務って難しそう、といったイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

 

そこで、今回のコラムでは「上場企業だからこそできる経理業務」について解説します。

さらに、上場企業で経理業務を行うための必要なスキルについても触れていきたいと思います。

上場企業の経理に興味のある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

「上場企業だからこそできる経理業務」

「上場企業だからこそできる経理業務」をひと言で表すと、「会計基準に従った決算と開示」です。


上場企業では「会計基準に従った決算と開示」を行うことが義務付けられています。

義務に対応するため、経理部では会計基準に従った決算業務を行い、決算の内容を投資家その他利害関係者へ開示する作業を行います。


ここからは、「会計基準に従った上場企業の決算業務と開示」について、詳しく解説していきます。 

上場企業の決算業務とは

上場企業では会計基準に従って決算を行わなければなりません。

※非上場企業も会計基準に従って決算を行う必要はありますが、実務上、上場子会社以外の非上場企業は、会計基準の簡便的処理や法人税法で規定する税務基準で決算が行われることが多いです。

 

会計基準に従った決算について、具体的にどのようなものかイメージが湧きづらいと思いますので、一例を挙げてみます。

 

①    保有している資産の時価評価

②    固定資産の減損

③    税金計算、税効果会計

④    連結決算

 

① 保有している資産の時価評価

例えば、会社で保有している株式を決算時の株価で評価する、といった処理を行います。

② 固定資産の減損

固定資産に投資をして利益を稼ごうとしたのに、実際には利益が稼げず投資したお金が回収できなくなったとき、固定資産の帳簿価額を減額させる処理を行います。

③ 税金計算、税効果会計 

会社が納税する税金を計算するのと同時に、将来の納税額も見積もって会計上調整する処理を行います。

④ 連結決算

子会社があればその子会社の決算数値も合算し、子会社を含めた1つのグループとして決算を行います。

 

この他にも、会計基準に従った決算処理はさまざまありますが、今回紹介した内容だけでも「難しそう」と感じる方は多いと思います。

実際に、これらの決算処理は難しく、会計基準を理解したスキルが高い経理担当者がこの作業を行うことが一般的です。

しかし、難しいからこそ決算処理ができる人は、上場企業でも評価されます。

 

では、「会計基準に従った決算処理」をどうやって身につけていけば良いでしょうか。

オススメは、日商簿記2級を勉強するところから始めることです。

日商簿記2級では、「会計基準に従った決算処理」の内容を一通り勉強することができます。

また、経理の仕事に必要な知識全般をしっかり学べますので、興味のある方はぜひ勉強をしてみましょう。

(さらに、上場企業の決算業務を深く理解したい人は日商簿記1級にチャレンジすることもオススメです。)

 

なお、日商簿記2級を勉強するときは、CPAラーニングの「日商簿記2級コース」を利用するのがオススメです。

無料で質の高い講座が提供されていますので、チェックしてみてください。

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上場企業の開示業務とは


そもそも、上場企業の開示業務は何のために行うのでしょうか。

上場企業の株式は、証券市場を通じてさまざまな投資家の間で売買されます。

そして投資家は、株式の取得を通じて上場企業へ投資を行います。


このとき、投資家はどの企業へ投資すべきか判断する必要がありますが、上場企業はその判断材料を提供するため、決算情報を開示する必要があります。



開示の種類


上場企業が開示する決算情報の書類は、大別すると3種類あります。

・決算短信
・四半期報告書
・有価証券報告書

決算短信

証券取引所の規定に基づいて決算情報を開示するための書類です。
適時開示とも呼ばれており、決算が確定した段階で速やかに開示することが求められています。

四半期報告書

金融商品取引法という法律で開示が義務付けられており、四半期ごとの企業の決算状況を開示する書類です。

有価証券報告書

四半期報告書同様、金融商品取引法で提出が義務付けられており、1年間の企業の決算状況を開示する書類です。
四半期報告書に比べ、開示しなければならない内容が多いのが特徴です。


経理部は、決算業務を行ったのち、決算情報を開示するためにこれらの開示書類を作成しなければなりません。
決算が終了しても落ち着くことなく、直ぐに開示書類の作成に取り掛からなければなりません。そのため、上場企業の経理は非常に忙しいです。
また、開示書類には決算情報以外にも、会社の経営戦略や役員の状況といった情報の記載も必要であることから、経理部だけでなく、経営企画部や人事部、総務部の方々と協力して書類を作成することになります。

 

いずれの書類も、投資家に企業の詳細情報を提供するものであり、記載内容が多岐に渡ることから、書類を作成するには専門的な知識が必要となります。

そのため、開示業務を行える経理担当者は、貴重な人材として上場企業でも評価されます。

 

上場企業の開示については、CPAラーニング「会計実務コース」でも詳しく解説しています。まずは、こちらで勉強してみることをオススメします。

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まとめ


今回は、「上場企業だからこそできる経理業務とは」について解説しました。

上場企業だからこそできる経理業務は、「会計基準に従った決算と開示」です。
会計基準に従った決算処理は、多岐にわたっており専門的で難しい業務です。
また、開示業務は、投資家に対し投資判断のための情報を提供するものであり、非常に重要かつ専門的な知識が必要となります。

実際、経理部でも上場企業の決算や開示業務を行える人は少ないため、貴重な経理人材として重宝されます。

 

今回のコラムを読んで、「上場企業の経理をやってみたい」と思われた方は、ぜひ専門的な経理スキルを身につけるために勉強してみましょう。

CPAラーニングでは、上場企業の経理で必要な知識を学べる、日商簿記2級や会計実務の講座があるので、ぜひチェックしてみてください。
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数十年に渡り、上場企業とその子会社で経理業務に従事している現役経理マン。転職6回・複数の上場企業での中途採用経験を活かし、経理の転職エージェントを紹介するサイトも運営中。