年収の高い会計ファイナンス職種10選

会計ファイナンス分野は、確かな専門知識と信頼性の高さからマーケット価値が大きく高まる職種として注目されています。特に近年では、経営環境の変化や国際化、DX推進の流れで、会計・財務の専門家が幅広いフィールドで求められるようになりました。この記事では、未経験からプロフェッショナルを目指す方、さらなるキャリアアップに挑戦したい方の双方に役立つ「年収の高い会計ファイナンス職種」を厳選してご紹介します。年収アップとやりがいを両立したい方、ぜひ参考にしてください!
目次
年収の高い会計ファイナンス職種10選
CFO(最高財務責任者)
- 年収目安:1,500万円~5,000万円以上
- 理由:経営陣として会社全体の財務戦略や資本政策、資金調達を指揮する最上位職です。企業規模や上場有無によっては、報酬は数千万円~1億円超のケースもあります。
- 適性:俯瞰力、リーダーシップ、経営視点
- 推奨資格:公認会計士、USCPA、MBA
- 活躍事例:グローバル展開企業や成長著しいスタートアップ企業のCFOが、IPO準備やM&Aで財務戦略を描き、企業価値の最大化と持続的成長を実現しています。
外資系ファイナンスディレクター
- 年収目安:1,200万円~3,000万円
- 理由:外資系企業の財務・会計部門を統括し、日本と海外本社の経営層を繋ぐキーポジションです。高度な英語・IFRS/US-GAAP対応力が必要です。
- 適性:語学力、異文化対応力、グローバルマインド
- 推奨資格:USCPA、CFA、MBA
- 活躍事例:グループ全体の財務レポートや国際税務マネジメントを担い、経営の意思決定をサポートしています。
監査法人パートナー(公認会計士)
- 年収目安:1,500万円~3,500万円以上
- 理由:監査プロジェクトの統括責任者であり、監査法人経営にも参画。待遇は担当クライアントの売上や案件数に強く連動します。
- 適性:誠実さ、マネジメント力、判断力
- 推奨資格:公認会計士、USCPA
- 活躍事例:大型グローバル企業や大手上場企業等の監査責任者として、品質管理やスタッフ育成、クライアント支援まで幅広く関わっています。
M&Aアドバイザリー/トランザクションサービス
- 年収目安:1,000万円~3,500万円
- 理由:企業の合併・買収・事業再編の推進役として活躍し、成功報酬も合わせて高水準のインセンティブを得るケースが多くなります。
- 適性:論理的思考、交渉力、実行力
- 推奨資格:公認会計士、USCPA、M&Aスペシャリスト
- 活躍事例:クロスボーダー案件で買収先企業の精緻な財務分析・リスク評価を力強く主導しています。
上場企業 経理財務部長
- 年収目安:1,000万円~2,000万円
- 理由:決算業務の統括や財務戦略立案、内部統制整備、開示対応など、会社の根幹を支える実務の責任者です。
- 適性:マネジメント力、計画性、柔軟な判断力
- 推奨資格:公認会計士、日商簿記2級
- 活躍事例:経理財務部門の組織構築、ワークフロー改善、ガバナンス強化で社内外から信頼を集めています。
税理士法人パートナー/国際税務コンサルタント
- 年収目安:1,000万円~3,000万円
- 理由:国際案件や複雑な組織再編案件、富裕層の資産承継などを手掛け、専門性が高く報酬も非常に高額です。
- 適性:論理力、探究心、コミュニケーション力
- 推奨資格:税理士、国際税務資格
- 活躍事例:多国籍企業の移転価格税制やBEPS対応、グループ経営の税務最適化などダイナミックなフィールドで活躍しています。
IPOコンサルタント/上場準備アドバイザー
- 年収目安:900万円~2,500万円
- 理由:未上場企業の社内体制構築や内部統制整備、証券審査・開示書類作成をプロジェクトマネジメントする役割です。
- 適性:企画・推進力、課題発見力、粘り強さ
- 推奨資格:公認会計士、中小企業診断士
- 活躍事例:スタートアップの上場支援でスケジュール・ガバナンス構築やIR戦略まで包括的に携わっています。
ファンドマネージャー・アナリスト
- 年収目安:1,000万円~2,500万円+インセンティブ
- 理由:証券会社・運用会社で資産運用の意思決定を行い、運用成績次第でダイレクトに年収アップが実現します。
- 適性:分析力、マーケット感覚、意思決定力
- 推奨資格:CFA、証券アナリスト
- 活躍事例:AIやビッグデータを活用し、新興市場やグリーン投資で高パフォーマンスを出しています。
上場企業 IR(インベスターリレーションズ)部長
- 年収目安:800万円~1,800万円
- 理由:上場企業にて株主・投資家・アナリストへの情報発信と説明責任を負うポジション。英語や経営知識も高評価。
- 適性:情報発信力、調整力、英語力
- 推奨資格:IR検定、簿記2級
- 活躍事例:決算説明会のリードや海外投資家向けIRイベント企画を担当し、企業価値向上に貢献しています。
会計システム導入・IT会計コンサルタント
- 年収目安:800万円~1,800万円
- 理由:ERPや会計クラウドシステムの導入に専門性と需要が集中し、会計とDX両方の知見で高収入を実現しやすい領域です。
- 適性:ITリテラシー、プロジェクトマネジメント、柔軟性
- 推奨資格:公認会計士、情報処理技術者
- 活躍事例:大手グループERP導入プロジェクトで業務プロセス改革・自動化推進まで主導する例が多く見られます。
まとめ
- 経営層・コンサルティング・グローバル案件・IT/DX案件といった領域に高年収職種が集中。
- 難関資格(公認会計士、USCPA、税理士、CFA等)や語学力、マネジメント力、ITスキルがキャリアアップに不可欠。
- いずれの職種でも、リスク管理・多様な価値観との協働・テクノロジーを生かす力が共通して求められます。
この記事の監修者
松岡 宏紀
公認会計士
CPAエクセレントパートナーズ株式会社
2007年、公認会計士試験に合格。EY新日本有限責任監査法人にて、監査・アドバイザリー業務に加え、社内外での研修講師や研修プログラムの作成・管理などに従事。現在、CPAエクセレントパートナーズ株式会社において、コンテンツの作成、監修を担当。