簿記3級は履歴書に書いてもいい資格?正しい記載方法とメリットをご紹介

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就職活動や転職活動に欠かせない履歴書。自分をPRする大切な書類です。

資格欄は個性が出る部分でもあり、企業も注目している項目の一つです。

「簿記3級は入門編と聞いたことがあるけど履歴書に書ける資格なのだろうか?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、簿記3級は履歴書に書いてもいいのか、なぜ書くことをためらう人がおおいのか、書くことでどんなメリットがあるのかなどをご紹介します。

簿記3級とは?

一般的に簿記3級というと、日商簿記のことを指します。

日商簿記3級は、簿記の入門編ですが、業種や職種にかかわらず、基本が学べる資格です。簿記3級の試験は、統一試験と呼ばれるペーパーテストとネット試験がありますが、どちらも出題範囲は変わりなく「商業簿記」の問題が3つ出題されます。

第1問は仕訳問題、第2問は帳簿記入・勘定記入等の問題、第3問は決算整理等の総合問題です。

簿記3級は100点満点で、70点以上が合格となります。

ネット試験はその場で合否が判定されるのが特徴。開催日時も統一試験は年3回ですが、ネット試験は試験センターが定める日時で行われるため、受験停止期間以外は、随時受験することが可能です。

試験回数が多いため、不合格でもすぐに次の試験に向けて勉強できるというメリットがあります。

簿記3級についてより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

簿記3級はどんな試験?必要な勉強時間やネット試験についても解説

簿記3級は履歴書に書いてもいい?

結論からいうと、簿記3級は履歴書に書いてもいい資格です。

恥ずかしいなんてことは一切ありません。とくに日商簿記検定は受けたことがない人でも知っている知名度の高い資格のため、書くことをおすすめします。

簿記3級を履歴書に書くメリット

簿記3級を履歴書に書くと、どのようなアピールができるのでしょうか?

メリットを見ていきましょう。

⑴簿記に関する基礎知識があることをアピールできる

簿記3級は簿記の入門編です。

とくに経理や財務の実務経験がなく、未経験で転職を考えている人は、基礎知識があることがアピールできます。

⑵経理関係の仕事ではなくてもアピールになる

経理や財務にかかわる仕事を目指していないからといって、履歴書に書かないのはもったいないです。

なぜなら簿記が必要ない会社や団体はないからです。

簿記3級は基本的なお金の流れを習得でき、これは営業や販売であっても必要な知識。簿記で取引の流れを覚えることは、スムーズな交渉にもつながります。

⑶自己啓発に取り組んでいる人だと認められる

簿記3級に限らず、資格取得は自分の意志で行うことが多いですよね。

自己啓発ができる人材を求めている会社は多いです。

言われたことしかやらない人間よりも、プライベートの時間で会社に貢献できるよう、コツコツと努力を積み重ね勉強をしたという実績は素晴らしいものです。

簿記3級取得と記載すれば、向上心があるという立派なアピールができます。

簿記3級を履歴書に書くのを迷う理由

簿記3級は履歴書に書いてもいいのかと悩む人が多いのはなぜなのでしょうか?

迷ってしまう理由は以下のとおりです。

📍資格は一般的に2級から記載するものだと言われた

簿記に限らず「3級」は入門編であることが多いため、アピールできるのは2級からだという話を耳にしたことはありませんか?

なぜこのような話が出てしまうのかというと、一般的に学生などに馴染みのある英検や漢検は3級が中学校卒業レベルであるからです。

簿記3級も確かに入門編ではありますが、中学校卒業レベルではありません。

企業で使える基礎知識が十分に詰まっている資格といえます。

📍レベルが低いと思われそう

簿記3級と書くことで「レベルが低い資格なのに堂々と書いてきたの?」と思われないか心配という人もいます。

決してそんなことはありません。簿記3級はただ暗記するだけでは、なかなか取得できない資格です。

勉強時間も必要であり、一夜漬けなどでは到底無理な資格のため、卑下する必要はないのです。

📍経理の仕事がしたいわけではない

たとえ「経理の仕事は絶対にやりたくない」と思っていても、簿記検定3級は書くべき資格です。

先ほどもご紹介のとおり、簿記を必要としない企業はありません。

また、企業側は、できればあなたに長く働いてほしいと思っています。

簿記の資格を持っているからといって、本人が希望しない職種に無理矢理採用したり、性格を無視したりするような時代ではないため、隠す必要はないのです。

簿記検定の履歴書への正しい書き方

簿記検定を履歴書に記載するときは、ルールがあります。

「資格の名称を多少間違っていても通じるのでは?」と思うかもしれませんが、履歴書や職務経歴書をしっかりと書くことで、正確な資料が作れるというイメージアップにもつながります。

簿記検定を履歴書に書くときの正しい書き方をチェックしておきましょう。

⑴正式名称で書こう

履歴書に記載するときは「簿記検定〇級」だけではNG。現在日本では、日商簿記、全経簿記、全商簿記の3種類があります。

一般的に簿記検定というと、日商簿記検定のことを指しますが、これも略しているので履歴書に書くときは正式名称で「日本商工会議所 簿記検定試験 〇級」と記載しましょう。

ちなみに本当の正式名称は「日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定試験」ですが、こちらは長すぎるため、日本商工会議所のみで間違いではありません。

残り2つの簿記検定は、商業高等学校を対象とした「全国商業高等学校協会主催簿記実務検定」と、専門学校向けの「社団法人全国経理教育協会主催簿記能力検定試験」です。

⑵履歴書に記載する日付は?

履歴書には簿記検定を取得した日付を記載する必要があります。

この日付は合格証書に記載してある日付にしましょう。ちなみに日商簿記検定の場合は、試験日が記載されています。

また、他の資格と一緒に記載しますが、取得順に記載し和暦と西暦は混ぜないようにしましょう。

簿記2級を目指している場合は履歴書に書こう

「簿記3級の知識を忘れないうちに、2級の取得も目指したい」と考える人も多いのではないでしょうか。

簿記2級の取得を考えているときは、その旨を記載しましょう。

「日本商工会議所 簿記検定試験 3級」のすぐ下に、「日商簿記検定2級に向けて勉強中」と書きます。

勉強中の記載の際は、日商簿記と略しても問題はありません。もちろん正式名称で書いてもOKです。

ただし、履歴書に記載するだけで、全く勉強していないと面接でバレてしまいます。面接で何を聞かれても答えられるように少しでも学習し、いつ受けるのかを決めておきましょう。

受験日を決めていないと「本当に受けるつもりなのかな?」と思われてしまいます。

履歴書に簿記3級取得と書かない方がいいケース

メリットの方が多い簿記3級の記載ですが、書かない方がいいケースが一つだけあります。

それは募集要項に“簿記2級以上必須”と書かれている場合です。

この場合、簿記3級で応募してしまうと「募集の内容をしっかりと読んでいないのだろうか」とあまりいいイメージではありません。書類選考の場合は、面接をしてもらえない可能性も。

「簿記3級しかないけど、どうしてもこの会社で働きたい」という場合は、先ほどご紹介のとおり、現在簿記2級の勉強中であることを必ず記載しましょう。

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独学で簿記を学習するメリット

  • 学習コストを最小限に抑えらえる
  • 好きな時間に勉強ができる
  • いつでも学習をやめられる

資格スクールで簿記を学習するメリット

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  • 質問体制が整っている
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まとめ

簿記3級は履歴書に堂々と記載していい資格です。資格は2級からという決まりはありません。

経理や財務にかかわる仕事のときはもちろんのこと、簿記を必要としない企業はないため、別の職種でも簿記の基礎知識があることはアピールになります。

また、自己啓発に取り組む積極的な姿勢も認められるチャンスです。

簿記には種類があるため、正式名称で書くことを忘れないようにしてくださいね。

どうしても簿記3級取得だけ書くのは気になる、応募条件に簿記2級が必須または望ましいなどと記載がある場合、簿記2級を勉強中と書くのもおすすめ。

ただし、勉強中と書くときは、いつ受験するのか答えられるようにしておきましょう。おおよその受験日が決まっていないと、本当に勉強を行っているのか疑われてしまいますよ。

簿記3級と履歴書に関してよくある質問

簿記3級は履歴書に書いてもいい資格なのでしょうか?

はい、簿記3級は履歴書に記載しても良い資格です。特に、経理や財務関係の職種を希望する場合には、有利になる可能性があります。

簿記3級を履歴書に記載することのメリットは何ですか?

簿記3級を履歴書に記載することで、以下のようなメリットがあります。

  • 経理や財務関係の職種に就く際に有利になる可能性がある。
  • 他の資格と併せて記載することで、スキルアップ意欲があるという印象を与えることができる。

簿記3級の試験内容はどのようなものですか?

簿記3級の試験は、基本的な会計原則や帳簿のつけ方、決算書の読み方などについての知識を問われます。具体的には、以下のような項目が含まれます。

この記事を書いた人

CPAラーニング編集部

ライターCPAラーニング編集部

ライターCPAラーニング編集部

簿記・会計をこよなく愛するCPAラーニングコラムの編集部です。簿記検定に合格するためのポイントや経理・会計の実務的なコラムまで皆様に役立つ情報を提供していきます。

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